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石川県南には、能登半島地震で被災された方々が滞在する二次避難所が多数点在しています。
金沢市内にある石川県青少年総合研修センターは、妊婦さんとそのご家族のための避難所になっており、2月初旬より、センターの多目的ルームに「プレイルーム」を設置しました。
このプレイルームは、ホームスタート・はくさんのホームビジターさんや金沢大学の学生ボランティアさんといっしょに、白山市の地域団体が運営しています。月水金は午後、火木日は午前にオープンし、子どもたちの遊び場とママたちの交流サロンとして日々利用されています。
子どもたちは、ボランティアといっしょに遊べるのが楽しみでサロンにやってきます。お気に入りのおもちゃや自分で作ったダンボールのおうち・秘密基地で、思いのままに遊んで過ごしています。
プレールームには、ママたちがお茶を飲みながら交流できるコーナーもあり、ホームスタート流のフレンドリーな雰囲気の中で、ゆっくりおしゃべりをする時間も大切にしています。
ここで暮らすご家族の中には、パパは能登に残り母子だけで金沢に避難してきたという方もいらっしゃいます。
中には、カバン1つを手に行き先もわからないままバスに乗り込み、この施設までやって来たという初産婦さんもいらっしゃいます。
「お子さんが一緒の方と違って、私はずっと一人だし、話し相手もいなくって、、。話ができたら、とずっと思っていたけれど、食事の時間は家族ごとにテーブルが決まっていて、なかなか声をかけられなかったし、今日やっと、初めてここで話ができて、よかったです。」
こんなお話を聴くと切なくなります。
たわいもない話もするうちに、最初に来られた時よりも少しずつ表情もほぐれてきたご様子でした。
おしゃべりタイムでは、お一人お一人が今必要としている物も詳しく伺うことができ、その都度物資を準備し、お一人ずつお渡ししています。
ホームスタートは、通常、家庭を訪問し、一人ひとりのママの気持ちを受け止め、いっしょに考え、日々の暮らしを伴走しています。場所はご自宅ではないけれど、その経験が活かされている、そんな手応えを感じる日々です。
この日、ようやく、ホームスタート・ジャパンの代表理事森田・事務局長山田・理事渡里は東京から石川入りすることができました。(金沢駅では白山市のオーガナイザー川上さんと涙涙のハグタイムでした。)
初日はプレイルームで一日を過ごし、2月生まれの子どもたちのハッピーバースデーのお祝いをいっしょに。
マテル・インターナショナルさんから戴いたオモチャの中から1つを選ぶ表情は真剣です。
手にした時の笑顔はとびっきりで、大人たちもみんなうれしい気持ちでいっぱいになりました。
最初の写真はその後の記念写真です。
2月が誕生日じゃなかった子は、ちょっとうらやましそう、ということで、
「3月になったら、みんなのお祝いをいっしょにしようね!」と会を締めくくり、
「また、明日も来てね!」と解散となりました。
福祉避難所は、ここにいる妊婦さんたちが無事出産し、産後サポートも得られるように、他の二次避難所より滞在可能な期間も少し長めに設定されているようです。
これから出産を迎える皆さんの健康を願い、福島県いわき市のホームスタート・こみゅーんさんから預かった「背守の刺繍入りガーゼ」と、手肌やリップの保湿クリームをお渡ししました。
石川から東京に戻ってしばらくしたある日、福祉避難所で、お一人目の赤ちゃんの誕生ニュースが届きました。
おめでとう💗
福祉避難所のプレイルームには、支援金を送っていただいたみなさんからのメッセージが、お雛さんの折り紙といっしょに掲示されています。
みなさまからのご支援に心より感謝申し上げます。