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YHさんの体験談
利用家庭
YHさんは上のお子さんが2歳5か月、下のお子さんが2か月のとき、里帰り出産から戻ってすぐ、ホームスタートを利用しました。
地元のホームスタート・こうとう(東京都江東区)で開かれた報告会の時に、オーガナイザーが話を聞きました。
ホームスタートを利用しようと思ったきっかけは?
お友達の紹介でした。私が住んでいる地域では情報通なママさんたちが多くいらっしゃって、そのうちのお一人からホームスタートというものがあって、すごく良かったよという風に教えていただいて、お電話をさせていただきました。
ホームスタートで知らない人がご自宅に来ることへの心配はありませんでしたか?
お友達の中には、家に他人が入るのがちょっと抵抗があるという方もいらっしゃいますが、私はもう本当に、藁にもすがる思いというか、産後の2人育児があまりにも大変でしたので、多少散らかっていてもそこは目をつぶっていただいて、手伝ってほしいという気持ちでしたので、特に気になりませんでした。
実際に訪問したときのことを、話せる範囲でお話してもらえますか?
私は(この日の報告会に参加している)Sさんに来ていただいて、計6回の訪問で本当にたくさんの思い出ができています。
基本的には上の息子の保育園の送迎のお手伝いという感じで、保育園で待ち合わせをして、下の子を門のところでSさんにみていただいて、私がお迎えに行き、その後、一緒に帰宅して、子どもたちと遊んでいただいている間に私がお料理をしたりとか、家事をしていました。やはり、胸元に小さい赤ちゃんを抱っこしながら保育園のお迎えに行くのは、すごく大変なんですね。例えば、お布団のシーツを変えたり、カゴのおむつを取らなければいけない時に、下の子がいると大変で、 来ていただく金曜日は身軽に行けるので、すごく有難かったです。
そして、産後初めて、子どもたちを置いて友人の結婚式に出席するというビッグイベントの前日にSさんに来ていただいたのですが、私が結婚式の余興を頼まれて、 歌を歌うことになっていました。その時、せっかく出るのに、華やかなピアスがなかったんです。人前に出るのにふさわしいものがなかったんですね。
子どもがいると諦めることがたくさんあると思うんです。間に合わせたかったけどダメだったとか、料理したかったけどできなかったとか、いろいろ諦めていくと、心が少しずつ蝕まれていくと思います。でも、何か諦めたくなかったんですよね、あの日は。
「Sさんがいるなら買えるかもしれない」と思って、一緒にイトーヨーカドーに走っていただいて、アクセサリーコーナーでちょっとキラキラしたものをゲットして、無事に演奏することができました。それで本当に心が晴れやかになって、あの日、Sさんがいてくれて本当によかったなと思っています。
ホームスタートを使ったことで、自分の子育てや生活で変わったことはありますか?
私は2人の育児をスタートしたときに、大きな壁にぶち当たったような感じがありました。里帰り出産を終えて、出産後1か月で自宅に戻り、私と主人と子ども2人、4人の生活がスタートしたのですが、1週間ほどでもうギブアップというか、「これは無理じゃないかな」という感じだったんですね。
上の息子が下の子の存在を受け入れられなくて、赤ちゃん返りや、精神的にちょっと不安定な感じがありました。ホームスタートを利用させていただいて、私の精神面も少しだけ余裕が出てきて、上の子との時間を積極的に取れるようになったことで、上の子がだんだん下の子の存在を受け入れられるようになってきました。
最近は、けんかもしますが、ちょっとずつ仲良くしてくれるようになって…。
あの時は2人同時に泣かれて、でも私しかいないという状態に、もう頭の中がパンクしてしまいそうになって、精神的に辛かったです。「誰か大人の人にいてほしい、誰でもいいからいてほしい」という気持ちがあったので、Sさんがいてくれてすごく心強かったですし、オーガナイザーさんも含めてみなさんが褒めてくれるんですね、すごく。
育児はなかなか褒められない。「母親なのでやって当たり前」という感じだと思うのですが、やっていることを褒めてくださって、たくさん話を聞いてくれたことも、心が救われるきっかけになったと思います。
※ホームビジターのSさんの体験談はこちらに